みなさんは界面活性剤というワードを聞いたことがありますか?
界面活性剤は化粧品を作るためにほぼ必要不可欠な成分です。
たとえば、クレンジングやクリーム、リップなどにも配合されており、とても身近な成分なので良ければここで学んで頂ければと思います!
※本記事では界面活性剤の基礎中の基礎を説明します。
界面活性剤とは?
界面活性剤とは、界面(ある物とある物の境界)に作用し、界面の性質を変化させる物質のことです。
界面ってなんですか??
簡単に言えば物の表面のことです!
少し詳しく説明しますね!
界面とは?
界面とは、液体と液体、液体と固体の表面のことを指します。
物には固体・液体・気体・関係なく必ず「表面」が存在します。
例えば、コップに入った水と油をイメージしてください。
この図にも複数の組み合わせの表面が存在します。
- 液体と気体の表面(油と空気)
- 液体と液体の表面(油と水)
- 液体と固体の表面(水とコップ)
※ちなみに図では示していませんが、油(液体)とコップ(固体)の表面、コップ(固体)と空気(気体)の表面も存在します。
このように物には表面が存在し、とりわけ
液体と液体、液体と固体の表面のことを界面と呼びます。
どんな効果があるのか?
先ほど述べたように界面活性剤には界面に作用し、界面の性質を変化させる効果があります。
界面の性質を変化させるとどーなるの?
難しいので、和風ドレッシングを例として説明しますね!
例えば、和風ドレッシングをイメージしてください。
使う前に上下に振ってからサラダにかけますよね??そして、少し時間が経つと油が上に、水が下に分離してきますよね?
このように水と油は仲が悪く、油は油で、水は水で集まろうとします。
界面活性剤はこの集まろうとする力を抑えることができるのです!
☆少しだけ詳しく話しますと、物質はエネルギーの低い状態になろうとします。ドレッシングの場合、上下に振られた状態はエネルギーが高い状態であり、上下に分離した状態はエネルギーが低い状態です。界面活性剤を加えると、上下に振られた状態でもエネルギーを低くすることができます。
なんでこのような効果があるのか?
なんか不思議…。なんでこんな効果があるのだろう…
それは界面活性剤の構造を見れば分かりやすいのかな~と思います!
界面活性剤の構造を図で示します。
このように界面活性剤には水になじみやすい「親水基」と油になじみやすい「親油基」が存在します。ちなみに他のサイトや本では親油基のことを「疎水基」と記載されることがありますが、同じものを指すのでどちらでも結構です!
親水基が水となじみ、親油基が油となじむことで、本来仲の悪い水と油を共存させることができるのです!
この効果がとても優秀で、化粧品には必要不可欠です。
クリームや乳液などは水と油が配合されていますが、界面活性剤を配合することで分離を防いでいます。クレンジングはメイクアップ化粧品に含まれる油となじむことでメイクを落とすことが出来ます。また、シャンプーやハンドソープなど泡立つ製品にも界面活性剤が含まれています。トリートメントにも。
このように界面活性剤は身のまわりに溢れていることが分かりますね!
本記事では界面活性剤の「か」程度しか説明できていません。
詳しくは別の記事にて一つ一つ説明しますのでお待ちくださいね!